原始反射(primitive reflexes)とは?
幼児が特有の刺激に対して示す、中枢神経系によって引き起こされる反射行動のことです。
この反射は、子供が成長して大人になり、前頭葉が発達する過程で失われていくものです。
脳性麻痺者や健常者は反射を抑えることができますが、特定の条件下(非常に強い驚愕反応の間)では反射が再び現れることがあります。
脳性麻痺の場合にはこれらの反射を保持していることがあり、大人であっても再び現われることがあります。
原始反射の種類
- 歩行反射
- バビンスキー反射
- モロー反射
- 緊張性頸反射
- バブキン反射
- 迷路反射
- 吸啜反射
- 探索反射
など。
原始反射の再出現

認知症(前頭側頭葉変性症等の稀な病気)や外傷性損傷、脳卒中を含む特定の神経学的症状に帰せられます。
その際の反射は、影響を受けた領域に限定されます(脚にのみ影響のある脳性麻痺者はバビンスキー反射を保持していますが、正常な言語能力を持ちます。)。
片まひの人は、影響のある側の脚にのみ反射が見られます。
原始反射は脳が損傷している疑いがある時に、前頭葉の機能を検証する目的で使用されます。
もし原始反射が適切に抑制されていなければ、これらは前頭葉徴候と呼ばれる。非定型原始反射は、自閉症スペクトラムの初期の徴候の可能性としても研究されています。
原始反射は錐体外路機能(多くは誕生時に既に存在します)によって伝えられます。
これらはミエリン化の進行と共に皮質脊髄路が機能を獲得していくにつれて失われますが、様々な理由によって錐体路の機能が失われた大人や子供で再び現われることがります。
原始反射の影響とそのテスト

ここで大事な事は、原始反射が残っていることで正常な行動が抑制され、それにより生活において様々な支障が出るということです。
特にその度合いが強い場合、発達障害、またはそれに近い状態となり、言葉の遅れ、知的障害、運動障害等の不具合が顕著に現れます。
ですから早期に原始反射の有無を知る事で、育児における正しい方向性を見つける事ができ、子供達の健やかな成長を促すことができるようになるのです。
育児教育研究会では、原始反射のテストを始め、行動分析学的なアプローチで、お子様に無理なく正しい教育で指導させていただいています。